
こんにちは!ヨッシーです。先日、セカンドオピニオンの立場で参画しているクライアントの月例会議で、メインの広告運用代理店の担当者から、こんな提案がありました。
「インプレッションシェアがまだまだ低いですね」
「まだ広告を出せていない検索、アプローチできていない人がたくさんあります」
「予算による損失が出ているので、予算を増やせば、もっとクリックやコンバージョンも増やせると思いますよ」
確かに、その判断が正しいケースもありますし、言っていることは理解できます。
では本当に【インプレッションシェアが低い=予算が足りない】と考えていいのでしょうか?
ここは、一度分けて考える必要があると考えております。
そもそもインプレッションシェアとは?
インプレッションシェアとは、広告が表示された回数を、広告が表示可能だったと推定される回数で割った割合です。
つまり簡単に言えば、「広告を表示できた可能性がある機会のうち、どれくらい実際に表示できたか」を見るための指標です。
また、検索広告には「インプレッションシェア損失率(予算)」という指標もあり、予算が原因で広告が表示されなかった割合を確認できます。
そのため、予算が不足していることでインプレッションシェアが低くなっているケースは確かにあります。
問題は、その次です。
「表示できる」と「表示すべき」は同じなのか?
例えば、「不用品回収」という市場で、インプレッションシェアが30%だったとします。
単純に考えれば、残り70%の表示機会があります。
そこで、「まだ70%取れていない。予算を増やそう」と考えることができます。
しかし、その70%には、どんなユーザーがいるのでしょうか?
- 今すぐ不用品回収を依頼したい人
- 料金相場を調べている人
- 自分で処分する方法を探している人
- 他社との比較をしている人
- サービス対象エリア外の人
同じ検索キーワードでも、ユーザーの状況や目的は同じではありません。
つまり、「広告を表示できる機会」と「広告を表示したい機会」は、必ずしも同じではありません。

ここを考えずにインプレッションシェアだけを見ると、「取れていないこと」そのものが問題に見えてしまいます。
予算を増やせば、表示機会は増える。でも……
もちろん、予算を増やすことで広告の表示機会が増えることはあります。
Googleも、予算を増やすことで広告を表示できる機会が増える可能性を案内しています。
だから、「インプレッションシェアが低いから予算を増やす」という判断が間違っているわけではありません。
ただし、「予算を増やせば表示機会が増える」ことと、「だから予算を増やすべき」ということは別の話です。ここを混同しないことが重要だと考えます。
では、インプレッションシェア100%なら正解なのか?
ここで、もう一つ考えてみましょう。
仮に予算を十分に確保して、インプレッションシェアを100%に近づけられたとします。
それは、本当に理想的な状態でしょうか?
もし残りの表示機会にいるユーザーの多くが、自社にとって欲しい顧客ではなかったらどうでしょう。
広告はたくさん表示される。
クリックも増える。
コンバージョンも増えるかもしれない。
しかし、問い合わせの質が下がり、受注につながらない。

それなら、インプレッションシェアを高めたこと自体に、どれだけ意味があるでしょうか。
もちろん、インプレッションシェアを高めることが有効なケースもあります。
重要なのは、100%という数字そのものを目標にすることではなく、そこから何を得たいのかを考えることだと思います。
予算を増やす前に考えたい3つのこと

広告管理画面には、たくさんの指標があります。
クリック率/コンバージョン率/CPA/インプレッションシェア/損失率
いずれも広告運用を考えるうえで重要な数字です。
ただし、
数字が低い=悪い
とは限りません。
そして、数字を高くする=事業成果が良くなるとも限りません。
インプレッションシェアが低い。だから予算を増やす。
その前に、
「まだ表示されていないユーザーは、誰なのか?」
と考えてみる。
広告運用で本当に重要なのは、管理画面の数字を高くすることではありません。
その数字の向こう側にいるユーザーを理解し、事業にとって価値のある顧客との接点を、どのように増やすのかを設計することです。
インプレッションシェアは、そのための判断材料の一つです。
数字を管理するのではなく、数字の意味を考える。
そこから、広告運用の見方は変わっていくのではないでしょうか。







